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  • 執筆者の写真Takashi Tazaki

やげん堀の唐辛子とアメリカのチリ


2018/3/1

 先日浅草へ七味唐辛子を買いに行ってきたので,今日は浅草にある七味唐辛子の専門店「やげん堀」について,真面目に書いてみたいと思う。

 最初,唐辛子なんて何処のでも,それほど変わりはないだろうと高をくくっていたのだが,叔母に頼まれて買いにいったついでに自分の分もと買ってみたらば,あら大変!!

 一度,使ったら(食べたら)やめられない,目から鱗が落ちるというのはこういうことかと再認識するほどの革命であった。

 こんなときで無いとなかなか調べる事もないので,「やげん堀」について調べてみると,

「やげん堀は、初代徳右衛門が、寛永二年(1625年)に文字通り両国薬研堀に暖簾を揚げてから三百有余年、七味唐辛子の製造販売といったこの道一筋の老舗として、現在は浅草新仲見世通り本店・メトロ店にて昔のままの味と伝統を誇っております。」

とあった。

 1625年というと,江戸時代,徳川家光が三代将軍となった2年後の年から続く老舗ということになる。徳川の政権が十五代も続いたという江戸時代の歴史を考えると,それだけでも凄いことのように思え感動的だ!!

 更には,

「先人が知恵を絞って考え出した日本独特の香辛料『七味唐辛子』。程良い辛みに加えて、香ばしい黒胡麻、香りの良い山椒、他にも陳皮、麻の実、けしの実等々…。味だけでなく、漢方からヒントを得たという薬効・効能も考えられた、世界に類のないものです。」

とある。七味というからには七つの香辛料が含まれているのであろう,ということは容易に想像できるが,どのようなものが入っているのか,全てを知っている人はそういないのでは無かろうか。

 そこで調べてみると,「やげん堀」の唐辛子は下記の七つの香辛料が含まれているようで,読んでいるだけでも身体が良くなってきたように思えるのは私だけだろうか……

  • 唐辛子(一般的に一味唐辛子と呼ばれ、純粋に辛味だけを楽しむ時に使います。 辛味の主成分はカプサイシンで、唾液や胃液の分泌を促し、食欲を増進させる作用があります。 また、アドレナリン分泌促進作用があるため、新陳代謝を高め身体を温め血行を良くし、脂肪を燃やして発汗作用を引き起こし、ダイエット効果・成人病の防止効果が期待できます。 更に高い抗酸化作用や老化防止作用・免疫力の向上・殺菌作用なども期待でき、昔から薬用効果もあるとされています。)

  • 焼唐辛子(主成分・効用は生唐辛子と同じ。 ただ、焙煎することで辛味がまろやかになり、香りが一段と増します。)

  • けしの実(快いナッツのような香りで、和菓子に多く用いられます。タンパク質の他、カルシウム(100 g 中 1700 mg)などのミネラルも豊富。古く漢方で、止瀉薬の効能が伝えられています。)

  • 麻の実(煎ると香ばしく香り、パリッとした歯ざわりが特徴的で、稲荷寿司やおから、がんもどきにも使われます。スパイスとして食欲増進の他、薬用としても利用されていました。 麻の実から得られる健康効果は、腸の働きを良好にしたり、成長障害や皮膚炎の予防になったり、女性であれば、美肌を維持したり、老化防止効果を持っています。 さらに、必須脂肪酸、食物繊維や現在人に不足しがちな亜鉛や鉄分といったミネラル分も豊富に含まれています。)

  • 粉山椒(鰻には欠かせないものですが、同じように脂の多いもの全般(焼魚・焼鳥等)に、汁物、吸い口にも使われます。 山椒の辛味成分はサンショールといい、唐辛子や胡椒の辛味成分と同じ種類です。中国漢方では、この成分が胃腸を刺激し機能を亢進させるため、食欲増進や消化促進として、芳香健胃剤に、そのほか鎮痛鎮痙薬、駆虫薬などの処方にも配合されています。)

  • 黒胡麻(胡麻には酸化を抑制し、老化を防ぐビタミンEをはじめとしビタミンB1やB2、動脈硬化を防ぐリノール酸、オレイン酸などの不飽和脂肪酸が多く含まれ、血中脂質を調整する効果が高いことが知られています。抗酸化物質を多く含むゴマの有効成分(ゴマリグナン)は、活性酸素を除去して過酸化脂質の生成を防ぎ、細胞の老化やガン化を抑制する効果が期待されています。また、血管に付着する悪玉コレステロールを防ぐだけでなく、血中のコレステロールを減らす不飽和脂肪酸も含まれているので、動脈硬化の予防にも期待されています。)

  • 陳皮(温州みかんの成熟した果実の皮を乾燥させた生薬で、古い皮ほど効能が高い。 主成分はリモネンを主成分とする精油で、他にフラボノイド配糖体、ペクチンなども含まれます。漢方処方薬として、利尿剤、咳止めとして重用され、芳香性健胃消化薬、鎮咳去痰薬、及びその他の処方に高頻度で配合されます。)

 さて,何故ここに成分までを細かく添付したかというと,叔母に頼まれた「七味唐辛子」というのは,店頭で配合されて売られているものをそのまま買ってくるのでは無く,この七つの香辛料を好みに合わせて調合していただくのである。

 叔母の配合は,粉山椒と陳皮を多めに入れてもらうのだが,これが独特の香りを楽しめ,とても美味いのである。このとき重要なのは,唐辛子の辛さ選択で,小・中・大辛のうち,大辛を選択することで,粉山椒と陳皮が含まれる分,辛さが和らぎ中辛の味わいとなる。

 上記の効用や風味を参考にオリジナルのブレンドを楽しむのも良いのではないでしょうか。

 とても美味いと思うので,とりあえずはこのブレンドを是非お試しあれ〜(*⌒▽⌒*)

 上の写真が店舗で,下は四国へ行ったときにうどんにどうしても「やげん堀」の唐辛子を掛けて食べたくて持参した特製調合の七味唐辛子。

 唐辛子と言えば,アメリカのサンタフェなどではチリが盛んでそのまま焼いて食べたりもする。

 渡米すると,わざわざニューメキシコ州のチマヨというインディアンのリザベーションまで行って買っているチリもそこにあるの店の配合がまた,私好みで,病み付きになる美味さであった。

 「であった」と書いたのはここ二年ほどチマヨへは行っていないので,現在手元に,そのお気に入りのチリがないからで,次回渡米の際には是非とも手に入れたい一品である。

 上の写真がニューメキシコ州の「チマヨ」にあるチリのお店で,下がこの店の店主。ロバートでニーロに似ていると言うと,とても喜びます(*⌒▽⌒*)

 先に書いたが,食べられるチリの話を少し……

 日本ではお目にかかれないというか,検索しても日本語では出てこないのが「Jimmy Nardello Pepper」というもので,見た目はどう見てもチリなのだが,辛さを選択すれば辛いのが苦手な私でも,そのまま焼いて食べることができるので,シシトウに近いものなのだろうか……これが,なかなか美味いのである。

 上の写真がその「Jimmy Nardello Pepper」の一番辛くないのを焼いた料理。このお店では「Grilled Jimmy Nardello Peppers with Lime and Sea Salt」と言っていた。11ドルは高い気もするが,お店自体が人気店で予約なしで食べるのは難しい名店なので,ここは我慢して11ドルを出すだけの価値はあるのだ!!

 下の写真が店内。なかなかお洒落で落ち着くお店で,テーブルに置いてあるナッツはサービス。気になる方は是非,サンタフェへ行った際に立ち寄ってみてください。高いけど満足度は十分に得られると思いますよ(^_^)b

 お店の名前は「PASQUAL'S」,URLは「https://pasquals.com/」になります。くれぐれも予約は忘れずに!!

 チリについてチョット予備知識 ━━

 チリにはレッドとグリーンがあり,グリーンの方が辛いのは周知の通りだと思いますが,実はこの赤と緑の選択を聞かれることが良くあるのですが,そこで地元の友人から聞いた話によると「クリスマス」と注文するのが通だそうです。

 クリスマスとは,想像とおりの見た目で赤と緑の配色がクリスマスカラーだからですが,このミックスした辛さがとても美味いのだと言います。現地で聞かれた際には是非試して見て下さい。

 店員の反応も違いますよ〜 (^_^)b

 話を再び浅草に戻します。

 この日は時間が無かったので唐辛子を買う以外は浅草見学はしなかったのだが,最後に浅草の情報をほんの少し……

 「やげん堀」は「新仲見世本店」と「メトロ店」の二店ある(詳細はホームページ「http://yagenbori.jp/index.html」を見てね)のだが,「メトロ店」の並びにメロンパンのお店があり,そのショーケースの蝋細工された食品サンプルに誘惑されて思わず買ってしまったのが,クレープをメロンパン版にしたようなスイーツ「アイスメロパン」なるもの。

 チョコバナナと宇治抹茶の二種類があったのだが,嫁の要望を取り入れてチョコバナナはあきらめ宇治抹茶を注文(T-T)。

 しかし,表はサクサク,中実はふわふわのメロンパンで,宇治抹茶もなかなか美味かった。

 次回はチョコバナナを食べてみたいものだ\(^O^)/

 折角の浅草なので,平日にもかかわらず沢山の外人さんで賑わう雷門の写真をのせておしまい(^.^)/~~~

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